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プロが教える『鉄フライパンとスキレットの空焼きの仕方』
■空焼きって何だろう?
空焼きとは、防錆加工を取り除く作業です。
まず一般的に、販売されている鉄フライパンには錆を防ぐ為に防錆加工が施されています。
防錆剤(ぼうせいざい、ぼうさびざい、英語:corrosion inhibitor)とは金属製品の錆を防ぐ薬剤のこと。防錆剤という名称は鉄に用いられるものを指すことが多く、他の金属に対しては腐食を防ぐという意味で腐食防止剤あるいは防食剤と呼ぶことが多い。
この防錆加工を高温の火で焼き切る作業が『空焼き』になり、鉄フライパンを使う前には必須の作業になります。
●空焼きは必ず『直火』で行う
●IHだとできない
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■鉄フライパンの空焼きの仕方
それでは実践です。
①鉄フライパンを1度中性洗剤で洗い、水気を拭き取ります。写真のフライパンは島本製作所さんの鉄底厚フライパン 、18cmの製品です。
②強火にかけます。ここからムラなく色が変わるまで15分〜20分程空焼きします。必ず換気をしながら行ってください。
最初は真っ黒なコーティングですが......。
徐々に薄白くなっていきます。フライパンによっては玉虫色のような綺麗なブルーになることもあります。
全体的に薄白くなってきました。
横に傾けて、焼き切りのムラを潰します。
※取手がものすごく高温になりますので、必ず乾いた布などを重ねて触ってください。
③裏も同様にムラを潰していきます。厚底なので中央の焼き切りが遅いですが、しっかりと空焼きします。小さなフライパンでしたが、やはり20分程かかりました。
④温度が下がるまで小一時間程待ち、中性洗剤で洗います。
⑤油を入れて強火にかけながら油を満遍なく馴染ませていきます。煙が出てくるまで熱したら火を止めて、荒熱が取れたらキッチンペーパーなどで余計な油を拭き取ります。くず野菜を炒めて油慣らしをする人もいます。どちらでもOK。
⑥裏も油を馴染ませたら完了です!
艶やかな黒になりました!
■スキレットの空焼きの仕方
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■鉄フライパンを使うメリット
●電気代を節約できる
熱伝導率が良く基本弱火〜中火で調理をするので、強火にする必要がありません。
IH環境では厚めの鉄フライパンを強くおすすめします。薄底だとIHの強力な熱によってフライパンの底面が歪みます(つД`)ノ
●素材の味を生かす事ができる
熱伝導率が良いので食材に素早く火が通る=素材の味が活かせます。
●傷がつく事をあまり気にしなくてよい
例えばテフロンフライパンだと火をつけっぱなしの空焼きに気をつけたり、テフロン加工を傷つけないようにステンレスのトングやヘラ、金たわしは使わないように気をつけて使う必要があります。
鉄フライパンだとそこまで気を付ける必要はありません。多少乱暴に扱っても丈夫ですし、金属の調理器具で少々傷つけた所で問題ありません。
●鉄分を摂取できる
食材に鉄フライパンの鉄分が移りそのまま摂取する事ができます。
ただしサプリメントで鉄分を摂取する必要がある人にとってはそこまでの量を摂ることはできません。素直にサプリメントを摂取しましょう。
あくまでちょっと多く摂れるかな程度にお考えいただければよいと思います。
●手入れすれば一生持つ
ほんの少しだけ手間をかけてあげればずっと使えます。たとえ錆びても紙やすりで削り、油慣らしをすれば再び使えます。
■鉄フライパンを使うデメリット
●重い
男性だと平気な重さでも女性だとそうはいかなかったりします。
自分が愛用しているリバーライトの『極 JAPAN』というフライパンは、取手が軽い素材で出来ており女性も扱える範囲なので超おすすめです。取手の交換も簡単♪
●IHの『強』火力で歪む
実体験ですが、IHの強火力を甘くみていた頃何も考えずに強火で調理していたら1.6mmのフライパンの底が熱で歪み、中央が盛り上がりドーナツ状にしか油が溜まらなくなりました(◞‸◟)
これはとても不便で、結果鉄フライパンを買い替える事になりました。
IHで鉄フライパンを使われる場合は、少なくとも2.5mm以上の厚底フライパンを購入する事をおすすめします。
●シンクの水に漬けっぱなしが出来ない
当たり前ですが、鉄なので水分と塩分が多い所では錆びます。使ったらすぐ洗うか、水気がないようにして置いておくかします。
洗い終わったらふきんで水気を拭き取り、軽く温めて水気を飛ばします。
これが手間といえば手間ですが、錆にさえ気をつければ一生使えます( ˘ω˘ )
たとえ錆びさせても紙ヤスリで磨いて油慣らしをすれば再び使えるのでもう無敵です。
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■まとめ
〜空焼きの要点〜
●初めて使う前には空焼きをする
●火を使って空焼きをする
●空焼きをした後は油慣らしをする
になります。簡単ですね♪
〜長持ちさせる為の要点〜
●調理の際は中火まで強火は温めるまでの短時間のみ
●使った後は金たわしで洗い、水気を拭き取るか火にかけて水分を飛ばす
●油を気持ち多めに使うと焦げつきが少ない
●底面や側面が焦げ付いた時は再び空焼きを行い、汚れを『炭化』させて金たわして擦り落とします
●水気があるまま放置しない。
放置すると錆びてその部分がえぐれてかなり錆びやすくなります
●定期的に油慣らしをする
以上になります。
文章で書くと何だか色んな注意事項がある気がしますね(笑)
ただ毎回全部を行う必要はありません、錆と強火に気をつけていれば割と何も考えずに使えます。
中性洗剤で毎度丹念に洗う必要もないですし、
弱火で食材を放置して気付いたらいい感じに火が通っていますし、
汚れがついたら1年に1回程空焼きすればよいですし、その位のゆるい認識で大丈夫です。
ぜひ自分の生活に合った鉄フライパンを使ってみてください♪
あなたの料理ライフが素敵なものになりますように。
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