失敗しないホワイトソースの作りかたはコレ!
本日は『ホワイトソース』の作り方を解説します。
ホワイトソースは『ベシャメルソース』とも呼ばれ、フランス料理で使われるソースです。
せっかく作ったホワイトソースがダマになってしまったアナタ、安心してください。
この記事を読めば今後ダマができることはなくなり、プロと同じクオリティのソースが作れるようになります。
ホワイトソースの基本の作り方、とろみが出るメカニズムもあわせて解説しますのでぜひ参考にしてみてください。
それではいってみましょう!
ブログでは私が特におすすめするレシピをご紹介しております。
家で比較的簡単に作れて、美味しくて応用の効きやすいレシピを中心に載せていますので、ぜひチェックして頂けると嬉しいです♪
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【もう失敗しない】プロが教えるダマにならないホワイトソースの作り方【ベシャメルソース】
■ホワイトソースの材料
↑画像は半量分
◎無塩バター……60g
◎牛乳……1L
◎塩……6g
◎白胡椒……0.3g
◎ナツメグ……0.3g
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■ホワイトソースの作り方
2.別鍋にバターを入れて弱火にかけて溶かします。振るった薄力粉を一気に入れてゴムベラで混ぜ合わせます。(これをルーと呼びます)
3.ドロドロだったルーがサラサラになるまでしっかり溶かします。
4.鍋を冷水に浸けて粗熱を取ります。
5.温めておいた牛乳を一度に加え、中火にかけながらゴムベラで鍋底のルーをはがしたら、泡立てに持ち替えてよく混ぜ合わせます。
6.粘度が出てきたら弱火にし、ツヤツヤになるまでしっかり混ぜましょう。
7.火を止め、塩・白胡椒・ナツメグで味を整えたら完成です。
では画像付きで注意点を踏まえながら解説していきます!
■ホワイトソースの作り方を詳しく解説
1.鍋に牛乳を入れて、弱火にかけて50℃くらいまで温めておきます。
2.別鍋にバターを入れて弱火にかけて溶かします。
薄力粉をザルでふるいダマを潰します。
溶かしたバターに一気に薄力粉を入れてゴムベラで混ぜ合わせます。
3.ドロドロだったルーがサラサラになるまでしっかり溶かします。
約8分〜10分弱火にかけ、サラサラになるまで混ぜ合わせます。
✔️ダマの原因になるバターの水分をしっかり飛ばす
✔️粉のツブひとつひとつをしっかり油分でコーティングさせる
✔️粉っぽさもここで消えます
ここを短めにやる人が多いですが、しっかりやってあげましょう!
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動画①〈ルー編〉
4.鍋を冷水に浸けて粗熱を取ります。
ダマにならないためには、“薄力粉中のデンプンをゆっくりα化(糊化)させる必要がある”ため、温度差をここでつける作業です。
5.温めておいた牛乳を一度に加え、
中火にかけながらゴムベラで鍋底のルーをはがします。
泡立てに持ち替えてよく混ぜ合わせます。
デンプンがα化(糊化)する前に牛乳とよく混ざっていないとダマになるので、泡立てでよく混ぜておく必要があります!
デンプンのツブが水分を含んで一気に膨張してダマになるわけです。
ここが最も失敗する箇所だと思います。
6.粘度が出てきたら弱火にし、ツヤが出るまでしっかり混ぜましょう。
7.火を止め、塩・白胡椒・ナツメグで味を整えたら完成です。
わりとしっかりした味にしてください。塩気が足らなければ足しましょう。
動画②〈仕上げ編〉
(8.)レストランのように丁寧にやるなら味付け前にシノワで濾してさらに舌触りを滑らかにします。
仕上がりにこだわる方は試してみてください♪
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■ホワイトソースの日持ちはどれくらい?保存方法は?
そう、結構早く腐ります。
冷蔵庫保存の場合は容器に入れて落としラップをして保存しましょう。
私はソースを作ったらすぐ容器に入れ、バットに冷水を張って冷やします。
●どうしても使いきれない場合は?
ジップロックに入れて冷凍保存しましょう。
ただし、解凍すると風味や味わいはどうしても低下します。
■ホワイトソースのポイント
●成功させるポイント
✔️バターは弱火で溶かして焦がさない
✔️薄力粉をふるいにかける
✔️8分〜10分かけてルーを作る
✔️ルーを冷やす
✔️冷やしたルーに温かい牛乳を一気に加える
(ゆっくりと糊化をさせるため温度差をつける)
✔️手を止めず粘度が出るまで泡立てで混ぜる
✔️味付けはしっかりと
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●ソースのとろみはデンプンの糊化
ホワイトソースのとろみは小麦粉に含まれるデンプンの『糊化(α化)』によるものです。
デンプンの糊化(α化)とは
デンプンは植物が光合成によって体内に貯蔵する炭水化物です。
デンプンを水に溶かして加熱すると、『吸水→膨張→崩壊→分散』の流れをたどります。
この1連の流れがデンプンの糊化(α化)です。
加熱するとおよそ55℃近辺から糊化(α化)し始め100℃で粘度がピーク値になりますが、
そこから時間が経って温度が下がると粘性を失ってゲル化して離水していきます。これをデンプンの老化(β化)と呼びます。
※参考文献:鈴木綾子氏『調理科学における各種澱粉特性の利用』|澱粉科学(Denpun Kagaku) 第40巻 第2号 p .233~243(1993)〕
※参考文献:長尾精一氏『小麦粉の知識(2)―グルテンが小麦粉のいのち―』|日清製粉(株)中央研究所 1989 年 22 巻 2 号 p.260-263
●ダマになる大きな原因を知る
デンプンは水分に溶かして加熱すると、それぞれの粒が吸水し膨張して粘度が出ます。
デンプンが水分に溶ける
↓
加熱
↓
吸水&膨張(糊化開始)
※小麦デンプンの糊化開始温度は51℃
しかし、
ルー(バター+薄力粉)と牛乳を合わせた時に高温同士だと、デンプン粒と牛乳が混ざりきる前にデンプン粒の周りでいきなり糊化が起こります。
これがダマです。
いったんダマが発生するとその後いくら牛乳と混ぜても溶けません。
牛乳にとろみが移る前に急速にデンプン粒の周りで糊化が起こるので失敗する訳ですね。
これを防ぐために糊化をゆっくりさせる必要があるのです。
●ゆっくり糊化は『温度差』でやる
高温のルーと牛乳を合わせるとダマになるのは説明しました。
ではどちらかを冷やして温度差をつけてあげれば良いわけです。
温度差があるものを混ぜ合わせてあげると糊化はゆっくり起こせます。
組み合わせを表にしてみました。
結論から言うと、
①冷たいルーと温かい牛乳
(牛乳は一気に混ぜる)
少量であれば
②温かいルーと冷たい牛乳
(牛乳は少しずつ混ぜる)
家でやる場合は②の温かいルーに冷たい牛乳を少しずつ混ぜるのが楽だと思います。
冷たいルー | 冷たい牛乳 | × | ルーのバターが冷たい牛乳で固まり、ダマの原因になる。 |
冷たいルー | 温かい牛乳 | ◎ | ルーが温かい牛乳で徐々に溶けて、ゆっくりと糊化が起こる。 |
温かいルー | 冷たい牛乳 | ○ | 一気に牛乳を入れると局所的にルーが固まる。少しずつ牛乳を加えて対処。 |
温かいルー | 温かい牛乳 | × | 小麦の粒がすぐ糊化し、牛乳と混ざらなくなりダマになる。 |
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■他のもので代用できる?
強力粉、中力粉、米粉、片栗粉、コーンスターチなどで代用できます。
●強力粉、中力粉
薄力粉と同じ作り方でOK。
薄力粉に比べてグルテン(タンパク質)が多いので、混ぜると弾力性が増すのが特徴です。
鍋底に当たりやすいので注意してください。
●小麦粉がない場合
コーンスターチ、米粉、片栗粉で代用できます。
この場合バターと粉で炒めなくてOK。先に牛乳と粉をよく溶かしてからバターと合わせ、煮ます。
小麦粉と比べると味わいは変わるので作り比べてみるのもよいでしょう。
●バターなし、豆乳でヴィーガン仕様
バターと牛乳を使わず、薄力粉をオイルで炒め、同じように作るとヴィーガン仕様のホワイトソースが作れます。
ダマになりやすいので注意してください。
お店では薄力粉を米油で炒め、冷たい豆乳を少しずつ混ぜて作っていました。
■料理への使い道
●グラタン
パスタやお米でグラタンを作るときにホワイトソースは激ウマです!
●ラザニア
板状のパスタの間にミートソース、ホワイトソース、お野菜、チーズを挟んで重ねていきます。
ホワイトソースはしっかりした味付けにし、硬めに調整して使います。
●シチュー
ホワイトソースと出汁さえあれば市販のシチュールーは買わなくてOK。
美味しいホワイトシチューが作れますよ♪
●コロッケ
コロッケの中身に入れたり、
出汁と加えて少しシャバ目に作ってソースにしたりできます。
ソースにしたらハンバーグにかけたり、オムレツにかけたりと自由に使えます。
■おすすめ材料
■まとめ
主な要点をまとめると、
✔️バターは弱火で溶かして焦がさない
✔️粉はふるいにかける
✔️8分〜10分かけてルーを作る
✔️冷やしたルーに温かい牛乳を一気に加える
✔️家で少量作る場合は、温かいルーに牛乳を少しずつ加えて作ってもOK
✔️熱いルーに熱い牛乳だと失敗する
✔️温度差をつけてゆっくり糊化させる
✔️味付けはしっかりと
✔️他の粉でも代用可能
✔️豆乳とオイルでヴィーガン仕様も可能
これであなたもプロと同じクオリティのホワイトソース/ベシャメルソースが作れるようになります!
ぜひご家庭で試してみてください。
今回のレシピがあなたのお料理の引き出しの一つにしていただければ嬉しいです♪
最後までご覧いただきありがとうございました。
あなたの料理ライフがより良いものになりますように。
ではまた!
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