■イタリアンパセリの効果
名称
イタリアンパセリ
原産地
地中海周辺
科名/属名
セリ科/オランダゼリ属
栄養/成分
効果として、抗酸化・抗炎症・殺菌・利尿・沈静作用などがあります。
ビタミンC・ビタミンA・ビタミンK・βカロテン・鉄・カルシウムなどが多く含まれており、フラボノイド類による悪玉コレステロールの酸化の阻害や、高血圧・動脈硬化を予防する作用が期待できます。
香気成分として精油『アピオール』は胃液の分泌を促して食欲増進効果や整腸作用、『ピネン』は消臭効果により口臭予防などの効果があります。
アピオールは月経不順の治療に用いられるものの、子宮を収縮する作用があり、中東では現在も妊娠中絶に使用されております。妊娠中の方は摂取量に十分注意する必要があります。
用途
多くは飾り付けに使われますが、その独特な爽やかな香りは刻んでお料理に散らすと素材の味を引き立ててくれます。
マリネや煮物、サラダ、ソースなど用途は多岐に渡ります。多めに使っても素材の邪魔をしにくく、使いやすいハーブです。
保存
濡れたキッチンペーパーとラップで包んで、冷蔵庫内の風が当たらない所で保管します。
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■熱を加える調理
さて、それでは使い方を実際にみていきましょう。
熱を加えるパターンと加えないパターンで分けて深堀りしていきます。
・炒める
メジャーな使い方としてはペペロンチーノですね。ニンニクオイルに刻んだパセリを加えて香りを立たせます。ただ熱で香りが飛びやすいので、長時間火を入れないのがコツです。
その他には炒めもの全般で葉っぱを荒くちぎって加え、炒めます。多めに使うと良いでしょう。イタリアンパセリの香りがフワッと立ちます。お料理の仕上がり前に加えて手早く完成させると香り飛びにくいです。
ドライのイタリアンパセリを使えば、早い段階で加えても問題ありません。
・焼く(直火・炭火・炙る・ロースト・グリル・煎る)
例えば刻んだハーブをお肉に巻き込み、焼きます。直接火を入れるとやはり香りが飛びますので、ポルケッタなどのように内側にハーブを巻き込み、外側から火を通すなどの調理法だと効果ありです。
ハンバーグのタネに刻んで入れても美味しいです。この場合葉っぱだけでなく茎も細かく刻んで加えても良いですよ♪
・揚げる
例えば揚げ物の衣に刻んだイタリアンパセリを混ぜて揚げたり、揚げた食材にフレッシュやドライのイタリアンパセリを和えて香り付けします。見た目の彩りも増して美味しそうに見えます。
・煮る
フレッシュのハーブ全般に言えますが、熱を加え続けると色が黒くなり香りは弱まります。入れるタイミングを考えてあげないとハーブの効果を活かしきれません。
煮る時は、フレッシュの場合葉っぱではなく茎の束を入れ(後で取り出す)、煮込み時間は香りを残したい場合30分以内に抑えたいです。ドライの場合はそのまま加えて煮込みます。
彩りやアクセントとして刻んだパセリを浮き身としてスープや煮込み料理の仕上げに使います。
・蒸す
包み蒸し/焼きする時にハーブを入れて蒸すと香りがつきます。魚なら白味魚系や鮭、お肉ならさっぱりな鶏肉などと一緒に蒸すと良い香りがつきます。
もちろん塩麹などと一緒にマリネしてもOKです♪
・燻す
あまり聞きませんが、燻す食材をマリネする際にフレッシュ又はドライのハーブを擦りこんだりします。
・茹でる
そもそもハーブ自体を茹でたりはしませんが、茹でたものにハーブを和えるのは良くやります。例えば茹でたお野菜とハーブのソースを和えると美味しいです♪
・その他
ブーケガルニの材料として。
葉を細かく刻んで焼き菓子やパン、グリッシーニなどの生地に混ぜて焼くなど。
ブーケガルニに関して、ハーブで作るブーケガルニとは?料理への使い方の1例の記事でまとめております。よろしければご覧ください。
■熱を加えない調理
それでは次は熱を加えないパターンです。
どちらかと言えばこちらの使い方の方がメインな気がします。私は、イタリアンパセリはフレッシュの香りの方が好きなので、なるべく火を通さない使い方をします。
・マリネ
臭みぬきとして葉っぱではなく主に茎を食材とマリネします。茎はパキパキと折って香りを出やすくします。
使う量はその時手元にある分と、他のハーブを合わせるといいでしょう。ドライの物を使う時は香りが強いので、加減が分からない内は少なめに使ってみましょう♪
・漬ける
フレッシュのイタリアンパセリを多めに使い、オリーブオイルやビネガーに漬けてハーブの香りをつけます。温めたりはせず、出来上がった料理にかけたりドレッシングに使ったりしましょう。
美しいペースト状のドレッシングにする時はバイタミックスで行うのが最適です。
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・和える
出来上がった料理にイタリアンパセリの葉っぱをちぎって和えます。サラダなどはフレッシュの葉っぱを加えて香りを楽しむのも良いです(^^)/
・飾り付けとして
フレッシュのイタリアンパセリの葉をそのままお皿の上に散らして飾ります。上でも書きましたが、彩りとしてまたは浮き身としてお料理に添えてあげるととても見映えが良くなります♪
・その他
お塩と混ぜてハーブ塩、バターと混ぜてハーブバターに♪
ハーブバターに関して詳しくは『【レシピ】ハーブバター/エスカルゴバターの作り方と応用 / フェンネル&イタリアンパセリVer.』にてご紹介しておりますので、合わせてご覧ください♪
またチミチュリやバニェット・ヴェルデのような緑のソースを作っておくと、パスタに加えたり、お肉やお魚のソースに使えたり、パンに付けたりと様々に使えます。
●チミチュリ
チミチュリ(スペイン語: chimichurri)は、アルゼンチン発祥のソース。アルゼンチン以外にもペルーなど南米スペイン語圏で広く用いられる定番の万能ソース。焼き料理のアサード(asado)で、精肉を焼いた牛肉や豚肉、ローストチキンにかけて食べる。
レシピ
チミチュリ・ソースは、パセリとニンニクのみじん切りを、塩と油と酢(オリーブオイルと白ワインビネガー)で和えたものがベースとなる。さらに、香り付けのために、唐辛子パウダー、オレガノ、コショウなどの香辛料が加えられる。国・地域・家庭によって好みのバリエーションがある。南米各国では、パセリ・ニンニク・香辛料のみじん切りがミックスされ、油と酢を加えるだけでチミチュリ・ソースを作ることが出来る、チミチュリ・パウダーも広く市販されている。_____________wikipediaより
●バニェット・ヴェルデ
バニェット・ヴェルデとはイタリア語で 『緑のソース』 という意味で、バニェットがイタリア語でソースを意味し、ヴェルデが緑です。ピエモンテ州で良く使われるソースの一つです。
ちなみにバーニャカウダもピエモンテ州で良く使われるソースで、バーニャはこのバニェットがピエモンテ訛りになったもの、カウダは『熱い』を意味するカルドがピエモンテ訛りになったものです。
主な材料はイタリアンパセリ、ニンニク、アンチョビ、ワインビネガー、パン、オリーブオイル、卵の黄身、塩になります。
さて、ここまでざっと使い方を見てきましたね。
別記事でハーブとスパイスの基本的な使い方を『料理のプロが教えるハーブやスパイスを使うタイミング』でまとめておりますので、合わせてご覧になっていただくと一層理解が深まりますよ♪
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■イタリアンパセリを使ったレシピ
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●アーリオ・オーリオ・ペペロンチーノ
イタリアンパセリを使ったレシピの王道、『ペペロンチーノ』。プロが作る本格ペペロンチーノの作り方を詳しく解説しております。
『レシピ プロの本格『ペペロンチーノ』美味しくなる7つのポイント、失敗例など』でまとめておりますので、合わせてご覧になっていただくと一層理解が深まりますよ♪
■イタリアンパセリってどこで買えばいい?
イタリアンパセリはフレッシュのものが断然おすすめ!近くのガーデニングショップや市場に行って買うのが1番良いです。安くて、しかも沢山の量が買えます。
3日おきくらいに水やりをしていれば簡単に育てられますので、庭から摘んですぐ料理に使いたい人は育ててみるのも良いですよ!
●食材宅配
近くに市場がない方には、農家さんから直接目的の食材が買える『食べチョク』がおすすめです。イタリアンパセリやで検索して、農家さんから買うのも良いでしょう♪
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■まとめ
今までご紹介したハーブと同様、癖もそんなに強くなく使いやすいハーブだと思います。
ぜひご家庭の色々なお料理で使って頂きたいです。そしてできれば、お庭などで育てながら使う分をその都度摘んで食べる、という使い方が理想です。
料理人によってはお魚だけにしか使わなかったりする所もありますが、料理は自由なので、お肉にもお野菜にも使ってあげてください。
あなたの料理ライフがより良いものになりますように♪
最後まで御覧いただき、ありがとうございました。
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